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固定資産除却の経理処理と廃棄証明書の取得
法人向け2026年7月30日

固定資産除却の経理処理と廃棄証明書の取得

パソコンを廃棄したいけど、経理処理はどうすればいい?」「除却損ってなんだっけ?」「廃棄証明書はもらった方がいい?」——法人で固定資産(パソコン・サーバー等)を廃棄するとき、情シスと並んで経理担当者も頭を悩ませます。

固定資産除却は、法人税・消費税の取り扱いに直接影響する重要な経理処理。適切な手順と書類管理が、税務調査でも問われます。

固定資産除却とは

「固定資産除却」とは、所有していた固定資産を廃棄・売却等により、固定資産台帳から消す処理。対象:パソコン(10万円以上で取得した場合)、サーバー、コピー機・複合機、業務用機械、車両運搬具、建物・建物附属設備、構築物、工具・器具・備品。除却の理由:使用不能、耐用年数を超え新しいものに買い替え、事業所閉鎖・統合、リース満了による返却、盗難・災害。

パソコンの減価償却と除却

法人で取得したパソコンは、取得金額により以下のように処理:

  • 10万円未満:消耗品費として一括費用計上
  • 10万円以上20万円未満:一括償却資産として、3年で均等償却
  • 20万円以上30万円未満(中小企業):少額減価償却資産の特例(年間300万円まで一括費用化)
  • 30万円以上:減価償却資産として、耐用年数(パソコン4年)に応じて減価償却

除却損の計算

廃棄するパソコンの帳簿価額(取得価額 − 減価償却累計額)を、除却損として計上。

例1:完全に償却済み

取得価額500,000円、取得5年前、減価償却累計額500,000円、帳簿価額1円。除却損:1円。

例2:償却途中

取得価額500,000円、取得2年前、減価償却累計額250,000円、帳簿価額250,000円。除却損:250,000円。

除却の仕訳例

帳簿価額が0円の場合:借方 固定資産除却損 1円 / 貸方 工具器具備品 1円。帳簿価額が残っている場合:借方 減価償却累計額 XXX円 + 固定資産除却損 帳簿価額 / 貸方 工具器具備品 取得価額。廃棄費用がかかる場合:借方 固定資産除却損(含む廃棄費用) / 貸方 現金預金。

除却処理に必要な書類

1. 除却決議書(社内)

除却対象資産(型番・取得日・取得価額)、除却理由、除却方法、帳簿価額・除却損見込額、承認者・実施日。

2. 廃棄証明書(業者発行)

業者名・許可番号、廃棄機器の一覧(型番・シリアル番号)、廃棄日、業者の社判・代表者署名。これがないと、税務調査時に「本当に廃棄したのか」を立証できません。

3. データ消去証明書

データ消去業者が発行する証明書。情報セキュリティ証跡として、廃棄証明書と併せて保管。

4. 引取証明書

廃棄業者に機器を引き渡した時点で発行される書類。

5. マニフェスト(産業廃棄物の場合)

産廃業者を介して廃棄した場合、返送マニフェスト(E票)を5年保管。

6. リサイクル料領収書

メーカー回収等で費用が発生した場合の領収書。

税務調査での留意点

1. 除却の事実:「本当に廃棄したのか」「売却しなかったのか」を、書類で立証する必要があります。廃棄証明書・引取証明書が必須。

2. 除却損の妥当性:廃棄理由が「使用不能」等、合理的か。「新型に買い替えた」等の理由は問題ありません。

3. 消費税の処理:廃棄費用に含まれる消費税は、仕入税額控除の対象になります。領収書を保管。

4. 期ずれの問題:除却日と仕訳計上日のずれ。廃棄証明書の日付で仕訳することが推奨されます。

廃棄費用と消費税

廃棄業者への支払いに含まれる消費税は、仕入税額控除の対象。課税対象:データ消去料金、物理破壊料金、出張費・運搬費、リサイクル料金、産業廃棄物処分費。リユース・買取での引取は売却扱いで消費税課税。業者から発行される領収書には消費税が明記されていることを確認。

リユース・買取時の処理

廃棄ではなく売却した場合は、除却処理ではなく売却処理になります。売却価額 > 帳簿価額なら固定資産売却益、売却価額 < 帳簿価額なら固定資産売却損。仕訳:借方 現金預金(売却価額)+ 減価償却累計額 + 固定資産売却損 / 貸方 工具器具備品(取得価額)+ 固定資産売却益。売却額にも消費税がかかります。

BULLCOMでの除却サポート

BULLCOMでは、経理処理に必要な書類を確実に発行:引取証明書(即日)、廃棄証明書(1〜3営業日)、データ消去証明書(1〜3営業日)、データ消去レポート(一覧表・大量案件向け)、領収書(消費税明記)。これらは経理処理に必須の書類として、税務調査でも提出できます。法人プラン:小規模(〜20台)見積無料、中〜大規模(21台〜)個別見積。

個人事業主の場合

個人事業主のパソコン廃棄も、固定資産除却の対象。取得金額10万円以上のPCは固定資産、廃棄時には除却損として計上、廃棄証明書の取得を推奨。青色申告の場合、書類保管は7年。白色申告は5年。

まとめ:除却処理は「書類管理」が肝

固定資産除却の経理処理で重要なのは:除却損の正確な計算(帳簿価額の把握)、書類の取得・保管(廃棄証明書・データ消去証明書・引取証明書・マニフェスト)、税務調査対応(5〜10年の書類保管)。「廃棄しただけ」では経理処理は完了しません。書類の管理まで含めて、確実に進めましょう。

この記事の著者

芦原 陽右BULLCOM 代表

兵庫県公安委員会許可 第631500200039号。神戸・明石でパソコン・IT機器の無料回収・データ消去サービスを提供。 2002年創業のITコンサルティング会社を運営し、個人から法人まで年間多数の機器を適正処理。

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