
法人で使用しているパソコンの多くは「リース契約」で導入されています。リース期間(通常3〜5年)が満了すると、機器をリース会社に返却することになります。
このとき多くの情シス担当者が悩むのが「返却前のデータ消去をどうするか」。リース会社が処分するから消去不要?それとも自社で消去すべき?
実は、リース返却前のデータ消去は、ユーザー側(リース利用者)の責任です。リース会社は返却後にデータ消去を行わないため、機密情報・個人情報をそのまま返却することになるリスクがあります。
リース契約のパソコンの所有権はリース会社。リース利用者は、契約期間中に使用権を持つだけ。勝手に売却・廃棄できない、改造・分解禁止のケースあり、返却時には原状回復が必要。
機器内のデータ消去は、リース利用者(ユーザー)側の責任です。リース会社は通常データ消去は実施しない、返却後の機器を中古市場に流す or 二次リースに使う、データの取り扱いは関知しない。データを消さずに返却すると、第三者にPCが渡る可能性が高いということです。
リスク1:データ流出:リース会社経由で中古市場に流れた機器から、データ復元される。実際に大手企業のリース返却PCから個人情報が流出した事例が複数報告されています。
リスク2:契約違反:多くのリース契約には「返却前のデータ消去義務」が明記。違反すると違約金請求の可能性。
リスク3:個人情報保護法違反:個人情報を取り扱っていた機器を、データ消去せず返却するのは個人情報保護法の「安全管理措置」違反の可能性。
リスク4:賠償責任:万一、流出データから損害が発生した場合、リース利用者の責任として賠償請求される可能性。
ステップ1:リース契約の確認:データ消去義務の明記内容、返却時の状態指定、違約金条項、返却期限・搬出方法を把握。
ステップ2:データのバックアップ・移行:必要なデータを別の機器・サーバー・クラウドに移行。業務継続性を担保。
ステップ3:データ消去方法の決定:社内のセキュリティポリシーに応じて、消去レベルを決定。
ステップ4:消去の実施:自社対応の場合(IT部門がデータ消去ソフトで実施、担当者・実施日・方法を記録)、外部委託の場合(専門業者に依頼、データ消去証明書を取得、業者発行の書類を保管)。
ステップ5:リース会社への返却:機器を梱包・搬出し、リース会社指定の方法で返却。
ステップ6:記録の保管:データ消去証明書(業者発行)、内部記録(自社対応の場合)、リース返却記録を5〜10年保管。
最高セキュリティレベルでは、HDD/SSDを物理破壊してから返却するケースがあります。リース機器から元のHDD/SSDを取り外す→取り外したHDD/SSDを物理破壊→同型・同容量の代替HDD/SSDを取り付けて返却。物理破壊して別のHDD/SSDで返却する場合、リース会社の了承が必要。事前協議で代替HDD/SSDの仕様(同型・同容量)、物理破壊証明書の提示、価格調整の有無を取り決めます。
自社対応のメリット:外部にデータが渡らない、コストが安い、自社のペースで実施可能。デメリット:IT部門の工数がかかる、ソフトウェア消去のみで物理破壊は難しい、証明書発行は社内記録のみ、ミスのリスク(消去漏れ)。
業者委託のメリット:専門家による確実な消去、物理破壊オプション可、データ消去証明書の発行(社判付き)、大量機器への対応力。デメリット:費用が発生、外部に機器を渡すリスク(信頼できる業者選定が必要)。
サービス内容:古物商許可業者(兵庫県公安委員会許可)、NDA締結対応、ソフトウェア消去(DoD準拠 全領域上書き)、物理破壊オプション(4,000円/台)、HDD/SSD交換戻し対応(要相談)、個別データ消去証明書(1,000円/枚)、一覧レポート(3,000円〜)。対応の流れ:お問い合わせ→見積もり→NDA締結→作業実施(当社事務所 or 出張対応)→証明書発行→機器返却準備。
データ消去義務はユーザー側にある、リース会社は消去してくれない、リース契約書のデータ消去条項を確認、ソフトウェア消去 or 物理破壊で対応、消去証明書を取得・保管、業者依頼の場合は NDA 締結。リース返却PCからの情報漏洩は、ユーザー側の責任として追及されます。「リース会社が処分してくれるから」という安易な発想は危険です。
この記事の著者
芦原 陽右BULLCOM 代表
兵庫県公安委員会許可 第631500200039号。神戸・明石でパソコン・IT機器の無料回収・データ消去サービスを提供。 2002年創業のITコンサルティング会社を運営し、個人から法人まで年間多数の機器を適正処理。
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