
パソコン本体は処分できても、外付けHDDやSSDが手元に残っている——よくあるケースです。
これらは中身がまるごとデータの塊です。パソコン以上に、写真・書類・バックアップが集中していることも珍しくありません。扱いを間違えると、そのまま情報漏洩につながります。
この記事では、安全かつ無料で処分する方法を、自分で壊す場合の注意点も含めて解説します。
意外に思われるかもしれませんが、外付けHDD・SSDはPCリサイクル法の対象外です。パソコン本体とディスプレイのみが対象のためです。
したがって、自治体のごみとして出せる場合があります(分別区分は自治体ごとに異なります。小型金属、燃えないごみなど)。
小型家電回収ボックスに入るサイズであれば、投入できる自治体もあります。
問題はデータです。
外付けHDDは、まさにデータを保存するための機器です。「消したつもり」でも、記録面にはデータが残っています。ゴミ捨て場から拾われて中身を読み出される、というリスクは現実にあります。
必ずデータを消去してから処分してください。
この違いを知らないまま処理すると、消したつもりで消えていないことがあります。
項目 | HDD | SSD |
|---|---|---|
記録方式 | 磁気(円盤に記録) | 半導体(チップに記録) |
上書き消去 | 有効 | 効きにくい場合がある |
物理破壊の対象 | プラッタ(円盤) | 記録チップ |
見分け方 | 動作時に回転音がする/重い | 無音/軽い |
SSDにはウェアレベリングという、書き込み先を自動で分散させる仕組みがあります。特定の場所ばかり使うと劣化するためです。
このため「この領域を上書きしろ」と指示しても、実際には別の場所に書き込まれることがあり、元のデータが残る可能性があります。
また、OSからは見えない予備領域にデータが残ることもあります。
SSDは、上書きより物理破壊または専用コマンド(Secure Erase)が確実です。
SSDのデータ消去は難しい?HDDとの違い、上書き消去とは?NIST・DoD方式の違いで詳しく解説しています。
専用の消去ソフトを使って、記録領域全体を上書きします。
メリット:費用が抑えられる。ドライブを再利用できる。デメリット:時間がかかる(1TBで数時間〜)。証明書は出ない。SSDには効きにくい。
工具で破壊する方法です。
HDDの場合1. ケースを開け、中のドライブを取り出す2. 金属製のカバーを外し、円盤(プラッタ)を露出させる3. プラッタにドリルで複数の穴を開ける、またはハンマーで割る
SSDの場合1. ケースを開け、基板を取り出す2. 黒い四角のチップ(NANDフラッシュ)を特定する3. チップをドリル・ペンチ・ハンマーで破壊する
⚠️ ケガに注意してください
⚠️ 「基板を割っただけ」では消えていません
外側のケースや制御基板を壊しても、記録媒体そのものが無事ならデータは残ります。必ず記録部分(プラッタ/チップ)を破壊してください。
⚠️ 証明書は残りません
会社の機器で監査対応が必要な場合、自分で壊しても記録として使えません。
IT機器の回収業者に任せる方法です。
メリット- 無料で回収できることが多い- データ消去も対応(物理破壊を含む)- 証明書の発行が可能- 故障品・認識しないドライブもOK- パソコンや周辺機器とまとめて処分できる- ケガのリスクがない
デメリット:業者による水準差がある
「確実に消したいが、自分で壊すのは不安」という方には、この方法が最も安全です。
データ消去が確実にできている前提であれば、自治体の分別ルールに従って処分できます。
神戸市・明石市など、お住まいの自治体の分別区分をご確認ください。
以下に当てはまる場合は、業者に依頼して証明書を取得してください。
自分で壊した場合、証明書は残りません。
データ消去証明書の見本と読み方をご覧ください。
Q. 認識しなくなったHDDのデータは消えていますか?
A. 消えていません。 認識しないのは制御基板やコネクタの問題であることが多く、記録面のデータは無事な場合がほとんどです。専門業者なら読み出せることもあります。必ず消去または破壊してください。
Q. フォーマットすれば安全ですか?
A. 「クイックフォーマット」では消えません。管理情報を書き換えるだけです。「通常のフォーマット」でも、方式によっては完全ではありません。確実を期すなら上書き消去か物理破壊を選んでください。
Q. 強力な磁石を近づければ消えますか?
A. 家庭用の磁石では効果がありません。専用の消磁装置(デガウサー)が必要ですが、SSDには効きません(磁気記録ではないため)。
Q. USBメモリやSDカードも同じですか?
A. 記録方式はSSDと同じ半導体です。上書きが効きにくいため、物理破壊が確実です。小さいので、ペンチで折る・砕くなどで対応できます。
Q. NASから取り出したHDDはどうすればいいですか?
A. 通常のHDDと同じ扱いです。ただし複数台構成(RAID)の場合、全台を処理してください。1台でも残るとデータが復元される可能性があります。
Q. 何台まで無料で回収してもらえますか?
A. 業者によります。BULLCOMでは台数制限を設けていません。まとめてお持ちください。
「確実に消したい」「自分でやるのは不安」という場合は、無料で回収してくれる業者を利用するのが安全です。
BULLCOMは神戸市西区の古物商許可業者(兵庫県公安委員会許可 第631500200039号)です。
パソコン・周辺機器とまとめてのご依頼も歓迎です。
この記事の著者
芦原 陽右BULLCOM 代表
兵庫県公安委員会許可 第631500200039号。神戸・明石でパソコン・IT機器の無料回収・データ消去サービスを提供。 2002年創業のITコンサルティング会社を運営し、個人から法人まで年間多数の機器を適正処理。
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